台湾では、会社が利益を上げる前から税務義務が生じることがあります。事業形態、最初の統一発票、代金の受取方法、台湾にいる人員の権限、親子会社間の支払方法によって、営業税、所得税、源泉徴収、申告義務が変わります。会社登記がなくても、固定的営業場所または営業代理人に該当すれば、台湾で課税される可能性があります。本テーマでは、税籍登録、5%の営業税、記帳、申告日程から、利益送金、租税協定、移転価格、外貨帳簿、税制優遇までを扱います。統一発票の発行、契約締結、初回入金、親会社への送金前に、税務上の立場、必要書類、キャッシュフローを整えます。 本コーナーは、旭時報 SUNRISE(寧旭メディア)が Startup Island TAIWAN のために企画・制作しています。 監修|法務:中銀法律事務所 財務・税務:urCFO 本コーナーの内容は、2026 年 8 月時点の台湾の法令に基づいています。その後の法改正は反映されていません。個別の案件については、専門家による個別の判断が必要です。
Startup Island TAIWANは、採用チャネル、人材育成プログラム、エコシステムパートナーとスタートアップをつなぎます。大学ネットワーク、スタートアップ求人プラットフォーム、コミュニティイベント、台湾での人材獲得・定着を支援する政府支援プログラムなどのリソースがあります。
課税されます。台湾政府が課税するかどうかを判断する基礎となるのは、その取引の実際の活動がどこで行われたかであり、台湾に会社を設立したかどうかではありません。受注、交渉、契約締結、納品がいずれも台湾で完了していれば、その所得は台湾源泉所得です。 台湾政府が貴社に対する課税権を認定した場合、次に、この税を台湾で誰が貴社に代わって申告するのかが問題となります。台湾の所得税法上、二つの状況が考えられます。一つは、台湾に固定営業場所、つまり貴社自身の営業拠点がある場合です。この場合はその拠点が確定申告をし、台湾の営利事業所得税を納付します。もう一つは、台湾に営業代理人、つまり貴社に代わって契約を締結し、納品し、または注文を受ける者がいる場合です。ご質問の状況はこちらにあたり、この場合はその営業代理人が貴社に代わって申告し納税する責任を負います。 上記の二つの状況は、いずれも貴社に台湾での納税義務を生じさせます。両者は互いに矛盾するものではなく、同時に成立することもあります。 台湾政府が、貴社の台湾パートナーが貴社に代わって納税すべきかどうかを判断する要点は、そのパートナーが貴社に代わって契約を締結し、または納品できるかどうかです。注文情報を貴社に取り次ぐだけで、貴社の名義で契約を締結できず、自社の倉庫から出荷もしない場合、通常は営業代理人にあたりません。これに対し、取引を成立させるかどうかを自ら決定できる、つまり最終的な決定権を握っている場合、そのパートナーは台湾における貴社の営業代理人です。
なぜそれが重要なのか契約を国外で締結し、代金を国外の口座で受け取れば台湾政府はこの税を徴収できない、と考える外国企業が少なくありません。台湾政府が所得の源泉を判断する際に見るのは、契約の締結地でも支払地でもなく、その売上を実現した経済活動がどこで行われたかです。商談、見積、役務の提供、技術支援が台湾国内で行われていれば、その所得は台湾源泉所得です。 上記の一つ目の状況は、多くの外国企業が考えるよりも容易に成立します。台湾に人員を長期常駐させて事務所を賃借して商談する場合や、台湾に倉庫を設けて在庫を保管し出荷する場合は、いずれも固定営業場所に該当する可能性があります。連絡事務所という名称を用いても、シェアオフィスを賃借しても、この認定を免れることはできません。 デジタルサービスを販売する企業は、さらに別の税に注意する必要があります。ソフトウェアなどの電子役務を、越境サブスクリプションによって台湾の個人に直接販売する場合、前記の二つの状況がいずれも成立しなくても、台湾政府に納税しなければなりません。この事業は台湾で税籍登記をする必要があり、営業税を 5% の税率で申告します。年間売上高が 60 万新台湾ドルを超える場合に適用されます。この基準額は民国 114 年 4 月 7 日に引き上げられたものであり、それ以前は 48 万新台湾ドルでした。
何をするか次に確認すべきは、貴社の台湾パートナーが貴社の営業代理人と認定されるかどうかです。認定された場合には、そのパートナーが実際に貴社に代わって申告し納税しているかを必ず確認してください。納税していなければ、税務当局が把握した時点で、台湾国内で生じた貴社の所得に対する税を遡って追徴します。追徴期間は通常五年から七年にわたり、利息が加算され、過料が科されることもあります。以下の二点が、認定されるかどうかを左右します。 1. まず、パートナーがどこまでできるかを確認してください。価格、値引き、支払条件を自ら決定できる場合や、自社の倉庫から顧客へ直接出荷できる場合、そのパートナーはすでに営業代理人です。契約書に「取次ぎ」と記載しても、この認定は変わりません。 2. 次に、三つの判断材料を確認してください。それぞれに二つのパターンがあり、貴社がどちらに属するかを見極める必要があります。税務当局は一部の材料だけで結論を出すのではなく、三つを総合して判断します。(1)報酬をどのように算定しているか。報酬が固定のサービス料であれば、貴社は業務を外部に委託している形です。報酬が売上高に対する歩合であれば、売れるかどうかの結果をパートナーが貴社と共に負っていることになり、税務当局はそのパートナーを貴社に代わって販売する者とみなします。(2)顧客の代金が最初にどの口座へ入るか。顧客が貴社の国外口座へ直接送金していれば、代金は台湾で受領されていません。いったんパートナーへ送金され、そこから貴社へ送金されている場合、税務当局はそのパートナーの口座を台湾における貴社の代金回収拠点とみなします。(3)商品が最初にどの倉庫へ入るか。商品が国外から顧客へ直送されていれば、商品は台湾で保管されていません。いったんパートナーの倉庫へ運ばれ、そこから顧客へ配送されている場合、これが所得税法にいう反復して商品を保管し引き渡す行為にあたります。三つの判断材料がいずれも後者のパターンに該当する場合、そのパートナーは注文を取り次いでいるだけだと主張することはほぼ不可能です。 営業代理人に該当しないことは、台湾で全く納税義務を負わないことを意味しません。貴社の商談、見積、役務の提供のいずれか一つでも台湾国内で行われていれば、その所得は依然として台湾源泉所得です。 ケース: ある外国企業が台湾に物流センターを設け、台湾企業一社を営業代理人に指定し、台湾の顧客へ販売した部分についてのみ営利事業所得税を申告していました。税務当局は、この外国企業が同じ年度に国外の顧客へも商品を販売し、その代金を国外で受け取っていたことを把握しました。これらの商品は国外から輸入された後、台湾で検査と加工を経て、物流センターに保管されてから出荷されていました。裁判所は、この検査と加工こそが価値を生み出す要であり、取引プロセス全体に経済的な貢献をしていると認定したため、国外の顧客への販売による収入も台湾源泉所得にあたると判断しました。
階層が複数あるというだけで、意図的な租税回避とみなされることはありません。台湾の税務当局が見ているのはグループの構造図ではなく、各階層の会社が実際に事業を営んでいるかどうかです。ケイマン諸島と香港の二つの会社がそれぞれ従業員と実体のある事務所を備え、重要な意思決定も現地で行っているのであれば、租税回避とはみなされにくくなります。
なぜそれが重要なのか多くのスタートアップがケイマン諸島や香港を組み込んだ構造を採用するのは、国際的なベンチャーキャピタルからの出資を受けやすくし、株主構成や出資条件を柔軟に設計するためです。当初の目的は租税回避ではありません。もっとも、この構造によって税務上の違いが生じること自体は事実です。ケイマン諸島などは税負担が極めて低く、利益をその階層に留めておけば、ほとんど課税されません。台湾の法律は、こうした地域に会社を設立すること自体を禁じていません。台湾の税務当局は、国外法人に事業上の実体があるのか、それとも税負担を軽減するためだけに設けられたのかを見極めます。次の二つの場合、税務当局は後者であると疑います。 1. 国外のその階層の会社が、三つの要素をいずれも欠いている場合です。従業員がいない、事務所がない、重要な意思決定も実際には別の場所で行われている、という状態です。税務当局はその会社の名義で計上された所得を、実際に事業を営んでいる会社へ帰属させます。事業を実際に担っているのが貴社の台湾子会社であれば、その所得は台湾子会社に帰属し、納税もそこで行われます。 2. 貴社の株主構成に、台湾と租税条約を結んでいる地域の持株会社が含まれている場合です。台湾子会社が利益を配当として国外の株主へ支払う際には、まず所得税を源泉徴収し、台湾当局に納付しなければならず、租税条約はこの源泉徴収税率を引き下げます。ただし、その会社の資本金が極端に少なく、独立した事務所も雇用する従業員もない場合、税務当局はそこを資金が通過するだけの場所とみなします。そのような会社は租税条約上の軽減税率を利用できません。 租税回避とは、事業上の合理的な理由のない仕組みを用いて税負担を下げることをいいます。台湾の税務当局に租税回避と認定された場合、不足していた税額を納付しなければなりません。さらに、追納する税額の 15% に相当する滞納金が加算され、利息も日割りで加算されます。ただし、追納は脱税とは異なります。台湾の法律は、租税回避を理由として、脱税に対する処罰を別途科してはならないと定めています。脱税として扱われるのは別の行為です。申告時または調査時に重要な事項を隠す、虚偽の陳述をする、不正確な資料を提出する、といった行為がこれにあたります。
何をするか貴社の構造が税務当局の審査に耐えられるかを確認するために、次の二点を実行してください。 1. 税務当局の三つの問いを用いて、国外の各法人を順に点検してください。(1)人はどこにいるか。この会社に自社の従業員がいるかどうかです。(2)場所はどこにあるか。実際に賃借または購入した事務所があるかどうかであり、バーチャルオフィスや共用の住所は該当しません。(3)意思決定はどこで行われているか。重要な投資、買収、資金調達が、その会社の取締役会によって現地で決議されているかどうかです。 2. 答えを裏づける証拠を残し、国外の親会社がペーパーカンパニーではないことを示せるようにしてください。(1)人については、現地の社会保険と給与の源泉徴収の記録を残します。(2)場所については、賃貸借契約書と水道光熱費・電話料金の請求書を残します。(3)意思決定については、現地で開催した取締役会の議事録に加え、その会社自身の銀行口座、帳簿、財務諸表を残します。資金も台湾子会社と明確に分け、すべてを台湾へ還流させてはいけません。 ケース: ある会社が香港に持株会社を設立し、その帳簿には数億新台湾ドルの売上高が計上されていました。台湾の裁判所は事実を一つずつ検討し、この香港法人には実質的な事業を営む能力がないと認定しました。資本金はその売上高を支えられる規模ではありませんでした。登記上の住所はわずか 20 坪(約712平方フィート)で、実際には通関物流会社の従業員が郵便物を受け取るだけの場所でした。仕入契約はすべて、グループ本社の責任者が自ら確認し署名していました。税務当局は香港法人の名義で計上された収入を、実際に事業を営んでいた会社にすべて帰属させ、所得税を追徴しました。
認められています。台湾の会社法では、四半期ごと、または半会計年度ごとに一度、利益を分配でき、年度決算を待つ必要はありません。貴社の子会社が株式会社(台湾の「股份有限公司」)であり、かつ親会社が唯一の株主である場合、現金配当の実施には取締役会の決議だけで足り、株主総会を開く必要はありません。 ただし、この方法は日本でいう中間配当にあたり、台湾の会社法上は「期中分派」と呼ばれます。あらかじめ定款に定めておかなければ利用できません。定款への記載は一度きりの作業です。この条項を定款に入れておけば、以後のすべての分配に適用されます。実務上、台湾の外資系子会社がこの制度を利用していない最も一般的な理由は、利用できないからではありません。定款にこの項目を設けていない、またはこうした選択肢があること自体を知らない、というのが実際の理由です。 分配できる金額について、台湾の会社法は上限を設けていません。ただし、差し引くべきものを先に差し引く必要があります。分配の前に、まずその期に納付すべき税金を見積もって留保し、次に過年度の欠損を填補し、さらに利益の一割を法定盈余公積として積み立てます。これは日本の利益準備金にあたる制度で、会社法が社内に留保することを求め、分配を認めていない一割の利益です。積立額が払込済資本金と同額に達した後は、それ以上積み立てる必要はありません。過去に欠損を出したことがある会社の場合、この段階でその期に分配できる金額が決まります。残った数字が、親会社へ送金できる金額です。
なぜそれが重要なのか台湾の会社法は、「帳簿上の利益」と「分配できる利益」を別のものとして扱い、その順序を条文に明記しています。順序を誤ると、裁判所が処罰するのは会社ではなく、会社の責任者(負責人)本人です。これを避ける方法は一つしかありません。分配のたびに、事前に分配可能額を算出し、その数字を保守的に見積もることです。 利益が台湾子会社の帳簿に残っている限り、親会社はその資金を活用できません。定款に期中分派を定めておけば、安定した利益を上げている子会社は四半期ごと、または半年ごとに一度送金でき、一年分の現金を台湾に置いたままにする必要がなくなります。
何をするか親会社が子会社の利益をより柔軟に動かせるようにするため、たとえば年央までに親会社へ送金するためには、次の三点が必要です。 1. まず子会社の定款を確認し、「四半期ごとまたは半会計年度終了後に利益を分配できる」旨の定めがあるかを見てください。この一条がなければ、定款を変更し、変更登記を済ませておきます。作業は一度で終わり、以後は繰り返す必要がありません。 2. その期の分配可能額を算出してください。税金は見積額であり、少なく見積もれば後から差額を納めることになります。この数字は会計士に算定を依頼し、保守的に見積もるのが安全です。この段階を丁寧に行えば、前述の順序を誤ることはなく、違法となるおそれを避けられます。 3. 特に注意が必要なのは、親会社が急に資金を必要とする場面です。「仮払金」その他の名目で先に送金してはいけません。名目そのものに意味はなく、実質的に持株比率に応じて株主へ利益を渡している以上、裁判所はこれを利益の分配とみなし、所定の手続をすべて踏む必要があります。本当に急ぐのであれば、期中分派の手続を最後まで進めてください。台湾の会社法がこの制度を設けているのは、まさにそのためです。 なお、会社法上の手続を完了しても、直ちに資金を送金できるわけではありません。国外の親会社へ配当を支払う前に、子会社が親会社に代わってその配当に係る所得税を源泉徴収し、納付する必要があります。税率と申告期限は税法の定めであり、会社法のこの段階には含まれません。 ケース: ある台湾子会社の国外親会社が急に資金を必要とし、子会社に対して先に送金するよう求めました。当時、年度決算は終わっておらず、分配の決議もありませんでした。子会社は「仮払金」の名目で、持株比率に応じて株主へ資金を支払い、親会社もその分を受け取りました。その年、子会社は累積欠損を填補し終えておらず、法定盈余公積も積立が完了していませんでした。裁判所は、この仮払金が実質的には配当金の分配にあたり、手続上は会社法に違反すると認定しました。ただし本件では、裁判所は最終的に刑を科しませんでした。この会社の利益剰余金は約 2 億新台湾ドルで、負債は約 5,000 万新台湾ドルにとどまり、債権者の利益が損なわれなかったためです。
通常関係するのは四種類です。税目は多くなく、時期も決まっています。 1. 一つ目は営利事業所得税です。税率は 20%、毎年 5 月に前年度分を確定申告します。 2. 二つ目は営業税です。税率は 5%、二か月に一度、奇数月の 15 日までに直前二か月分を申告します。 3. 三つ目は各種所得の源泉徴収です。給与、賃料、ロイヤルティ、配当などを受取人に支払う際、まず一定額を差し引いて国税局に納付します。 4. 四つ目は未分配利益に対する追加課税(台湾では「未分配盈余加徴」)です。その年度に得た利益を分配しなかった場合、翌年に未分配部分へさらに 5% が課されます。 三つ目の源泉徴収税率は、二つの要素によって決まります。(1)何の名目で支払うのか。(2)受け取る側が台湾の税務上の居住者かどうか、つまり台湾に一定の日数以上滞在しているかどうかです。 ここでいう源泉徴収は、貴社自身の税ではありません。受け取る側の所得税を、貴社が台湾の国税局へ前もって納付するものです。受け取る側が法人であればその法人の営利事業所得税、個人の場合はその個人の総合所得税にあたります。 具体例を挙げます。国外の親会社へ配当を支払う場合は 21% を源泉徴収します。国外の法人または個人へロイヤルティ、賃料、手数料を支払う場合は 20% です。国外の個人にデザインやコンサルティングなどの専門的な役務を依頼する場合も 20% です。台湾の税務上の居住者にあたらない外国籍従業員へ給与を支払う場合は 18% を源泉徴収します。その従業員の月額給与総額が基本賃金の 1.5 倍以下であれば、6% に下がります(労働法令では現在「最低賃金」と呼ばれていますが、源泉徴収率基準の条文ではなお「基本賃金」の用語が使われています)。2026 年の基本賃金は月額 29,500 新台湾ドルであり、その 1.5 倍は 44,250 新台湾ドルです。この金額は毎年改定されます。 台湾で子会社ではなく支店を運営する場合、二つの点が異なります。支店が本店へ資金を送る行為は、税務上は配当の分配にあたりません。したがって支店には未分配盈余加徴がなく、送金時に所得税を源泉徴収する必要もありません。
なぜそれが重要なのか台湾では、会社登記と税務登記は別の手続であり、担当する官庁も別です。経済部が会社登記を認可した後、さらに国税局で税籍登記をし、統一発票の番号帯の交付を受けて初めて、対外的に発票を発行し代金を受け取れます。営業税法上、これらは営業を開始する前に済ませておく必要があります。 1. 台湾の外資系企業には、税籍登記を終える前に代金を受け取り、後から手続を済ませる例が非常に多く見られます。その期間の収入については、未発行分の統一発票を発行し、営業税を追納するだけでなく、延滞金も加算されます。 2. 外資系企業がもう一つ見落としがちなのが源泉徴収です。源泉徴収と申告は、支払う側の義務であって、受け取る側の義務ではありません。差し引かなかった場合、国税局は貴社に納付を求め、後から相手方に求めても回収できるとは限りません。
何をするか対外的な入金を始める前後に、次の三点を実行しておけば問題を避けられます。 1. 営業開始前に三つの登記を済ませてください。(1)国税局で税籍登記をすると、貴社は台湾の税務上の届出を完了したことになります。(2)統一発票の番号帯を申請し、交付を受けて初めて正式に発票を発行できます。(3)同じく会社所在地を管轄する国税局で源泉徴収単位として登録してください。登録が完了して初めて扣繳憑単(源泉徴収票にあたる証明書)を発行できます。この三つはいずれも一度きりの手続であり、定期的に更新する必要はありません。 2. 年間の税務上の期日をカレンダーに入れてください。(1)営業税は二か月に一度、奇数月の 15 日までに申告します。(2)従業員の給与に係る源泉徴収は、翌月 10 日までに申告します。(3)台湾に固定営業場所を持たない国外法人への支払は、支払日から 10 日以内に申告します。(4)扣繳憑単は翌年 1 月末までが申告期限です。(5)営利事業所得税は翌年 5 月に確定申告します。(6)9 月の予定納税です。予定納税は営利事業所得税の前払いであり、金額は前年度の確定申告における納税額の半分です。9 月に自ら納付し、翌年 5 月の確定申告で精算します。設立初年度の会社には基準となる前年度がないため、この納付は不要です。二年目からは必要になります。 3. 契約を締結する際は、印紙税が必要かどうかを確認してください。印紙税は台湾が特定の文書に課す少額の税で、文書に印紙税票を貼付するか、地方税務局へ納付書を申請して納めます。管轄は国税局ではなく地方税務局です。請負契約には契約金額の 0.1%、動産売買の証書には一件当たり 12 新台湾ドルの印紙税が課されます。賃貸借契約には印紙税は課されません。金額は大きくありませんが、不足があれば過料の対象となります。 ケース: ある日本のゲーム会社が台湾に子会社を設立し、経理は、日本の親会社の財務部門が兼務していました。会社登記が完了すれば営業を開始できると考え、税籍登記をしたのは設立から三か月後で、その間すでに顧客から代金を受け取っていました。手続の完了後、この三か月分の収入については統一発票の追加発行、営業税の追加申告と追納が必要となり、延滞金も加算されました。延滞金は、滞納額に対して三日ごとに 1% を加算し、上限は 10% です。さらに厄介だったのは、台湾の法人顧客が当時は適法な発票を入手できず、仕入税額を控除できなかったことです。
認められません。台湾において統一発票は領収書ではなく、税法上の証憑です。貴社の顧客は、この証憑があって初めて、営業税の仕入税額控除を受けられます。英文の invoice には、台湾の税務上、同じ効力がありません。 台湾の営業税は付加価値税であり、標準税率は 5% です。貴社が商品を販売し、または役務を提供する際には、統一発票を発行し、顧客に営業税 5% を上乗せして請求します。自ら仕入れる際に支払った 5% は控除でき、その差額が納付額になります。顧客が貴社に支払ったその 5% を仕入税額として控除するには、統一発票が必要です。英文の invoice しか渡さなければ、その 5% は顧客の費用になります。 統一発票は貴社が自ら作成できるものではありません。まず台湾の国税局へ番号帯を申請して初めて発行できます。台湾では現在、電子発票が広く使われており、大企業の多くは仕入先に電子発票の発行を求めています。
なぜそれが重要なのか営業税と営利事業所得税は、まったく別の税です。営業税は課税対象となる販売一件ごとに発生し、その取引に利益があるかどうかは問いません。販売した以上は統一発票を発行し、納税します。営利事業所得税は年に一度精算するもので、その年度の利益に対して計算します。 外資系企業が最も混同しやすい二つの用語が、零税率と免税です。統一発票を発行する際、一品目ごとに課税区分を選ぶ必要があります。外資系子会社で通常関係するのは、課税、零税率、免税の三つです。これとは別に特種税率と混合税率もありますが、主として金融業や特種飲食業に適用され、一般の外資系子会社には通常関係しません。多くの取引は課税にあたり、価格に営業税 5% を上乗せして請求します。零税率と免税は、いずれも顧客からその 5% を受け取りませんが、貴社自身が負担する税額は大きく異なります。 零税率の場合、顧客から 5% を受け取りません。一方で、貴社が仕入れの際に支払った 5% は、仕入税額として控除できます。控除しきれない分は国税局へ還付を申請でき、実質的な税負担は文字どおりゼロになります。商品を国外へ販売する場合、また貴社が台湾で提供し、その成果を国外で使用する役務は、いずれも零税率にあたります。 免税の場合も、顧客から 5% を受け取りません。しかし仕入れの際に受け取る統一発票は課税のものであり、そこに含まれる 5% は控除も還付もできず、その分が貴社の費用になります。免税の対象は土地の売却、医療、教育といった項目であり、外資系子会社の日常的な事業がここに含まれることはほとんどありません。
何をするか顧客から代金を受け取る前に、次の二点を確認してください。 1. まず、自社が統一発票を発行できる状態かどうかを確認してください。台湾の国税局へ番号帯を申請し、そのうえで自社の財務システムが台湾仕様の電子発票を出力できるかを確認します。この二つが済まないうちに入金を受けると、その収入については未発行分の統一発票を発行し、営業税を追納したうえ、延滞金も加算されます。 2. 越境役務について、零税率を適用できるかどうかを自社だけで判断しないでください。判断の基準となるのは、担当者がどこで作業し、その成果がどこで利用されるかです。台湾で作業し、成果を国外へ送って使用する場合は零税率にあたります。台湾で作業し、成果も台湾で使用する場合は、たとえ資金が海外から入金されても零税率にはあたらず、顧客から営業税 5% を受け取り、税額を記載した統一発票を発行する必要があります。事業モデルが固まった時点で、国税局に確認してから入金を始めてください。 ケース: ある米国 SaaS 企業の台湾子会社では、技術チームと利用者はいずれも台湾に所在していましたが、実際の支払者は国外でした。財務担当は、これは輸出役務にあたり零税率を適用できると考え、入金時に顧客から 5% を受け取らず、税額を記載した統一発票も発行しませんでした。国税局は調査の結果、支払者は国外であっても、技術者は台湾で役務を提供し、その役務も台湾で使用されていると認定しました。これは台湾域内で提供された役務にあたり、5% の営業税が課されます。この会社は最終的に、二年分の営業税本税を追納したうえ、延滞金も負担しました。